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事業計画書の作成

事業計画書の目的

資金計画の作成が終了したら、次は事業計画書(ビジネスプラン)の作成を行います。
起業をする準備として、この事業計画書の作成は、最も重要であると言ってよいでしょう。
この事業計画書を作成することで、自分が起業しようとしている事業内容がより明確になり、「本当に実現できるのか」「問題点や課題は何か」など、把握しておくべき事柄を再確認することになり、予想外の事態を事前回避することができます。

また、同時に、事業を運営する上での戦略を立てる際の参考にすることもできます。資金調達をする際も、この事業計画書が魅惑的、かつ実現可能なもので、的確に作成できていれば、資金調達を有利に運ぶことができます。

資金調達を考えていなくても、事業計画書があれば、専門家からの具体的なアドバイスをもらうことができます。
今までの起業の動機、ビジネスアイデア、資金計画を再度確認しなおして、事業計画書を作成しましょう。

事業計画書の目的
事業計画書記入項目

基本的な事業計画書は、次の事業内容や、資金計画など14項目について記入します。それぞれのポイントを見ていきましょう。

事業計画書記入項目
事業名 これから起業をする事業の名前を記入します。あまり長くならないように、簡潔にまとめましょう。事業名を見て、事業の内容が理解できるようにしましょう。
事業内容 誰に、何を提供するのか、ということをわかりやすく説明します。
また、何のためにその事業を行うのか、ということも記入します。
会社概要 会社名や資本金、従業員数や事業内容など、会社の基本的な情報について記入します。
事業コンセプトと
商品・サービスなどの説明
この項目に関しては、6つの内容を記入します。
  1. 商品・サービスの概要と技術的原理(事業の内容)
  2. この事業が必要とされる社会的背景
  3. 類似の製品・サービス
  4. 「類似製品・サービス」との違い(優位性、劣位性)
  5. 知的財産権の取得の状況(特許(出願)番号も記入してください。)
  6. この事業に関連する経営者との経験や能力・資格
販売ターゲット 販売ターゲットとなる顧客について記入します。
企業向けなのか、個人向けなのかなどを記入します。
また、販売ターゲットが、どの商品をどのように利用するのかも考えます。
市場規模・販売エリアと市場の状況・市場の特色・競合状況 事業分野の事前調査も踏まえて、市場規模や販売エリアと市場の状況について確認します。また、具体的に数値を挙げて記入するほうがよいでしょう。
競合優位性 市場における競合会社との差別化を図るため、独自の優位性について記入します。
販売価格、価格設定方針 販売ターゲットに適切だと思われる価格を設定します。またなぜその価格なのか、理由もあせて記入します。
販売方法とPR方法 商品・サービスをどのように販売するのかを記入します。また、販売するための宣伝・PR活動をどのように行うかについても決定し、記入しましょう。
事業実施上の問題点・課題 これから事業を運営するにあたって予想される問題点や、課題を明らかにします。
明確になった問題点や、課題の対策も考えておきましょう。
技術・製品・サービスの内容、
販売方法、PR方法等を含めた事業全体の優位性
事業全体として、競合会社と比べて利益を生み出せるような優れている点を記入します。
現在の事業進捗状況と
今後の事業展開の予定
事業運営について、現在どの程度まで進んでいるのか、また、今後の事業拡大の計画について記入しましょう。
売上・利益計画 事業を運営するにあたって生じる売上や利益がどれぐらいかを予測し、記入します。予測ですが、現実的な数値を記入するようにしてください。
資金計画 事業計画書の前に作成した資金計画を再度確認しなおしましょう。
資金需要と資金調達について記入します。
事業計画書の確認

作成した事業計画書を、より良いものにするために、事業計画書の確認と、見直しをしましょう。主に次のようなことが明確になっているか、確認します。

事業計画書の確認
何を(What) 市場(顧客)に提供する商品・サービスはどのようなものなのか、また、それは本当に市場(顧客)が求めているものなのか、考えなければならない。

いつ(When)

事業を行う際に必要となる「人脈」と「資金」を、「どのタイミング」で、どのくらい、どのように使うかを考えなければならない。
だれ(Who) 事業を行う上で必要になる人材とは、どのような能力や経験をもった人材かを考えなければならない。
どこ(Where) どの市場(業界、商品、サービス)で起業するのか、本拠地の場所、選択理由、都市家各的な位置付けや、ビジネスを展開するのに有利な要素、店舗・事務所の設計などを考えなければならない。
だれに(Whom) 起業した(業界)で対象となる顧客(自社に利益をもたらしてくれるお客)を絞り込み、その客に対してのアプローチ法を考えなければならない。
なぜ(Why) 事業で失敗したり、困難に遭遇した時のマイナスの可能性や、不安に打ち勝つ動機を考えなければならない。
また、社会(市場)のニーズに応えることができた事業、つまり、その事業が社会に受け入れられている事業が成功する事業といえるので、自分が起業しようとしている事業の「社会的存在価値」も認識する必要がある。
どうやって(How) 既存の商品・サービスや、先行している同業他社との違い・優位性となる事業アイデアを、どのように実現させるかを考えなければならない。
また、潜在顧客に対して、商品・サービスをどのようにアピールし、アプローチしていくのかも考えなければならない。
いくらで(How much) 事業で運営していく上で、必要となる資金はどれくらいになるのか、また、開業後の売上げや利益の見込みも含めて、具体的な資金計画を考えなければならない。
事業計画書の内容 全て現実的なものになっているか。実現性の低いものになっていないか。
事業計画書の内容はまとまっていて、わかりやすい内容になっているか。
事業内容 独自のものになっているか。他社にはない優位性があるか。また、独自のものを保護するための対応を考えているか。
自分で考えた事業アイデアだとしても、既に誰か同じアイデアを持っていないか。特許や著作権などについての問題はないか。
販売ターゲット・顧客 商品・サービスに対する販売ターゲットは適切か。顧客層が極端に広くないか、または狭くないか。
宣伝方法・販売方法 商品・サービスの宣伝方法・販売方法の詳細について考えられているか。コストをかけすぎていないか。

事業計画書の確認は、資金計画と同様にしっかりと確認するようにしましょう。第三者に確認してもらうのもよいかもしれません。

事業計画書が現実的で綿密に作成できれば、起業やその後の事業運営もスムーズに進めることができます。

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